【国際女性デー】女性活躍を推進するBCGの取り組み すべての人が働きやすい職場に
3月8日は国際女性デーだ。1975年に「広く女性の社会参加を呼びかけるための記念日」として国連で正式に制定された。きっかけとなったのは、1904年3月8日に米国の女性たちが参政権を求めて行ったデモだと言われている。この日は、世界各地で女性の権利向上のためのイベントが開かれ、欧州では家族や職場の仲間など周りの女性に感謝を込めてミモザの花を贈る習慣もある。
企業にとって、女性の活躍は持続的な成長や採用面での優位性を考えたときに欠かせない要素のひとつだ。ジェンダーを含む多様性が高い組織では、視点が増えることで議論が活発になり、仕事の質や環境変化への対応力が高まる。ボストン コンサルティング グループ(BCG)も、女性社員を支援する取り組みを長きにわたって続けてきた。その歴史を紹介する。
1968年に女性初のコンサルタントを採用
1963年に米国ボストンを拠点に創設されたBCGは、5年後の1968年に業界初の女性コンサルタントのひとりとしてサンディ・ムースを採用。それ以来、数々の女性社員が活躍してきた。現在、全世界の女性社員は約13,000人に上る。
社内の取り組みでは、入社後の女性のキャリア開発を支援する「ウィメンズ・イニシアチブ」を2004年に創設。この取り組みは、2015年に「Women@BCG」という組織に発展した。女性のキャリアをより持続可能でやりがいのあるものとするため、働き方の柔軟性や一人ひとりに合った成長プランを主導し、今日まで続いている。
2018年には女性のキャリア推進を支援する非営利団体カタリストより、女性活躍推進への取り組みを表彰するカタリスト賞を受賞した。女性の採用、成長・育成、昇進などに取り組むApprenticeship in Actionなどのプログラムが高く評価された。
2021年にはWomen@BCGの創設者でもあるシャロン・マーシルが女性で初めての地域の責任者として北米の責任者に就任。2023年時点では、全社の女性比率は46%、最高意思決定機関であるエグゼクティブ・コミッティーにおける女性比率も33%だ。また、BCGを“卒業”した600人以上の女性が企業の経営幹部レベルのポジションに就いている。
多様な働き方や制度の活用方法を講演会で共有
日本でも、Women@BCGの取り組みとして、女性を含む社員同士の連携の促進を目的に、業務とは違う場での情報交換やアドバイスの機会を設けている。誰でも参加できる食事会や、多様な働き方や制度の活用方法、さまざまな経験を共有する講演会なども定期的に行い、業務以外でのつながりを生む機会を提供している。
社員の家族に仕事や働く環境を理解してもらうために、オフィスに家族を呼んで楽しんでもらうイベント「ファミリーデー」も開催している。
同時に、マネジメント層を含め、男女ともにダイバーシティ(多様性)の重要性を理解するための取り組みも重視している。ジェンダーや年齢、国籍、経歴、生活スタイルなどさまざまな背景による「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」をなくすために、グローバル共通のプログラムに加え、日本独自のトレーニングにも取り組む。
多様な働き方を支援する制度については、家庭や個人的な事情に合わせて、在宅勤務、短時間勤務、ベビーシッター費用サポートなど、さまざまな選択肢を用意している。
一人ひとりに合ったキャリアパスや多様な経験を通した成長を重視
Women@BCGの日本での取り組みをリードするマネージング・ディレクター&パートナーの平谷 悠美は、以下のようにコメントしている。「BCGは、多様なキャリアの積み方を『One BCG Many Paths』と表現し、一人ひとりに合ったキャリアパスの実現や、さまざまな経験を通した成長を重視しています。BCGのコンサルタントのキャリアの道筋は単一ではなく、特定の領域の専門的な知見を生かしたキャリアを歩む人や、一度退職した後に別の経験を生かして再入社する人も多くいます。その時々のライフステージに合わせた働き方を選ぶための支援も充実しています。
私自身、新卒で入社してから多くの先輩や同僚に支えられてきました。いま日本リーダーを務めているヘルスケア領域を中心に、情熱を持って仕事を続けてこられたのは、制度が整っていたこともありますが、キャリア選択、留学、出産などのさまざまな機会で周りに相談しやすい環境だったことが大きかったと思います。
BCGは今後も、全社員がやりがいのある仕事を持続可能な形で続けられるよう、サポートを続けていきます」
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