慶應大・田中准教授に聞く 量子アニーリング導入の第一歩は「目標の定量化」

量子アニーリングは、選択肢が多岐にわたる複雑な問題を驚くほど効率的に解けると期待されている技術だ。慶應義塾大学理工学部の田中 宗准教授とBCG Xのプリンシパル高柳 慎一が、社会実装の可能性や技術の未来について対談した。(全3回)

第2回では、ビジネスパーソンがこの技術の活用を検討するうえで押さえておくべきポイントを整理した。まず大切なのは、何を最適化したいのかを明確にすることだと田中准教授は指摘する。「よりよい交通と言っても、それは渋滞が少ないという意味なのか、乗り換えがしやすいという意味なのか」。そのほか、コスト面のハードルにも触れながら3つのポイントを示す。