ダイナミックプライシング成功の秘訣 消費者心理と価格のバランスを見極める

これまで日本では「一物一価」が是とされてきた。しかし今、その実態は変わりつつある。企業がより戦略的なプライシングを進めるうえで重要になるのが「価格の公平性」だ。シリーズ最終回となる今回は、BCGのプライシングの第一人者ジャン・マヌエル・イザレットが、この「価格の公平性」について詳しく解説する。価格を変動させる際に気を付けるべき点はなにか。消費者に受け入れられる価格設定の方法とは。

ジャン・マヌエル・イザレット マネージング・ディレクター&シニア・パートナー。BCGマーケティング・営業・プライシンググループのグローバルリーダー。消費財、小売、ハイテク、金融サービス、産業財など業界問わずプライシングの問題に取り組んできた。BCGのシンクタンク「BCGヘンダーソン研究所」のフェローを兼務。プライシング戦略に関する書籍『Game Changer: How Strategic Pricing Shapes Businesses, Markets, and Society』(A Wall Street Journal and USA Today bestselling book)の著者。仏エコール・サントラル・パリでマーケティング博士号、工学修士号、および仏パリ政治学院で経済学修士号を取得している。